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2020年 4月 26日
主日礼拝

説教要旨


 
イエス・キリストの生涯と言葉を記した福音書は4つ
あって、それぞれの角度からイエス・キリストを描い
ているが、他の3つは共通したところが多く、共観
福音書と呼ばれている。その中でヨハネの福音書
は「イエスが神の子キリストであることをあなた方が
信じるため、また信じて命を得るため、」(20:31)と
書いてあるように、イエスの神性と救いを伝える、
という目的をもって書かれている。

私たちは旧約聖書のイザヤ書を1月から学んでき
たが、そこには神の救いのご計画を成し遂げるた
めに来られるメシア・神の僕の姿が描かれていた。
イザヤ書53章の「苦難のしもべ」をハイライトとして、
それがイザヤから700年後に実現したイエスキリスト
の来臨と十字架の出来事であることを見た。
そして新約の福音書は、神の救いがイエス・キリスト
として人の姿を取って現れたことを記している。

「ことば」は、人が物事を伝えるために音声や文字
で表現する意味の表現手段。また、物事を考える
時に用いる記号と言われ、人の理性の働きに深く
かかわるものである。ここではイエス・キリストを「こ
とば」という名前で表している。真理、啓示、福音
の言葉の意味・ニュアンスが感じられる。

このところは創世記の「はじめに神が天と地を創造
された。」と似ているが、創世記の「はじめ」は「頭」
という言葉で、いわば創造の冒頭に天と地が創造
された、という意味である。
それに比べてヨハネの「初めに言葉があった。」は、
言葉はすべてのものに先立って存在し、すべての
ものはこの方によって創造されたとされ、すべてに
先立って存在した言葉は神であった、と述べる。

ことばは、初めに(先在)、神と共に(共在)、神であ
った(神性)を持つお方である。と、イエス・キリストが、
世界の始まる前に存在し、世界を創造した方、すな
わち神であることを宣言する。

新規:2020/4/22