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2020年 5月 10日
主日礼拝

説教
ヨハネ 1章 14-18節

1:14 ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。
1:15 ヨハネはこの方について証しして、こう叫んだ。「『私の後に来られる方は、私にまさる方です。私より先におられたからです』と私が言ったのは、この方のことです。」
1:16 私たちはみな、この方の満ち満ちた豊かさの中から、恵みの上にさらに恵みを受けた。
1:17 律法はモーセによって与えられ、恵みとまことはイエス・キリストによって実現したからである。
1:18 いまだかつて神を見た者はいない。父のふところにおられるひとり子の神が、神を説き明かされたのである。

説教要旨

 世界を創造したロゴス=ことばであるお方は、人と
なって私たちの世界に住まれました。人は神を見る
ことができません。堕落によって人類に罪が入り込
んで、人は神を知る能力を失ってしまったからです。

親を失った孤児のように神様から切り離されてしま
った人類を神は憐れんで、ご自身を人に見えるよう
に現わそうとされました。そのために独り子を、人間
にも見ることができるように肉体を取って人の世界
に送り込んで、人の間に住まわせられたのがイエス・
キリストです。それは姿かたちが見えるというだけで
なく、神様の輝きに満ちた性質、すなわち愛と憐れ
みと自己犠牲を、栄光として見せてくださいました。

 「住まわれた」という言葉は、「天幕を張る」という
意味の言葉です。 砂漠の旅も、周囲の異民族の
脅かしの中での宿営にも、神が共におられることが
イスラエルにとってどれだけ心強いことであったか
しれません。 イスラエルの宿営の中心には、神の
御臨在のしるしである天幕、会見の幕屋が張られ
ました。これはのちにソロモンの神殿が立てられる
までの原初の形でした。イエスキリストが人となって、
世界に現れたことはまさにこの神が肉体をとって人
の世界に天幕を張られたことに相当するのです。

見えない神様を見えるように表して下さったのが
イエスキリストです。その栄光は恵みとまことに満ち
ていました。恵みとまこと、は旧約聖書に多い神様
の性質を表わす言葉で、それを神はイエスキリスト
によって示して下さいました。 だからイエスキリスト
を見た者は父を見たのです。(ヨハネ14:9)

恵みとは愛、恩恵、感謝とも訳せる優しい意味の、
まことは真理、真実、誠実など、真直ぐな言葉です。
その恵み・優しさと、まこと・正義。そしてその両面
が融合した十字架の自己犠牲によって、ことばは
神様の崇高な愛を私たちに示して下さっています。
私たちは聖書、特に福音書によってイエス様の人
となりを知ることができます。 祈りつつ何度も読み
返してみましょう。そのたびに新しい発見と恵みを
受けることでしょう。


Since 2020/5/5 Updated 2020/5/9