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2020年6月14日
主日礼拝

説教
2:1 それから三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があり、そこにイエスの母がいた。
2:2 イエスも弟子たちも、その婚礼に招かれていた。
2:3 ぶどう酒がなくなると、母はイエスに向かって「ぶどう酒がありません」と言った。
2:4 すると、イエスは母に言われた。「女の方、あなたはわたしと何の関係がありますか。わたしの時はまだ来ていません。」
2:5 母は給仕の者たちに言った。「あの方が言われることは、何でもしてください。」
2:6 そこには、ユダヤ人のきよめのしきたりによって、石の水がめが六つ置いてあった。それぞれ、二あるいは三メトレテス入りのものであった。
2:7 イエスは給仕の者たちに言われた。「水がめを水でいっぱいにしなさい。」彼らは水がめを縁までいっぱいにした。
2:8 イエスは彼らに言われた。「さあ、それを汲んで、宴会の世話役のところに持って行きなさい。」彼らは持って行った。
2:9 宴会の世話役は、すでにぶどう酒になっていたその水を味見した。汲んだ給仕の者たちはそれがどこから来たのかを知っていたが、世話役は知らなかった。それで、花婿を呼んで、
2:10 こう言った。「みな、初めに良いぶどう酒を出して、酔いが回ったころに悪いのを出すものだが、あなたは良いぶどう酒を今まで取っておきました。」
2:11 イエスはこれを最初のしるしとしてガリラヤのカナで行い、ご自分の栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。
2:12 その後イエスは、母と弟たち、そして弟子たちとともにカペナウムに下って行き、長い日数ではなかったが、そこに滞在された。
2:13 さて、ユダヤ人の過越の祭りが近づき、イエスはエルサレムに上られた。



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説教要旨

イエス様はガリラヤのカナの婚礼に招かれていた。 ユダヤの婚礼は1週間以上も続くもので、近所の 人も招かれる大盤振る舞いでした。マリヤがイエス に「葡萄酒がなくなった」と言いに来た。なぜそん な事を言いに来たのだろうか。

マリアの夫ヨセフはすでに亡く、マリアは長男の イエスを頼りにしていた。子供の時はいろいろ不思 議なことがあったが、神と人とに愛された子で、大 人になってからも申し分のない息子だった。しかし 弟たちも成人して、イエスはバプテスマをうけ、神 の国を宣教するため家を離れることが多くなった。

そんなところに、「葡萄酒がなくなった。」と言われ て「女の方、貴女は私と何の関係がありますか」と、 ドキッとするような冷たい答えが返る。しかし、更に 驚くことにマリアの方もそれを完全に無視したかの ように手伝いの人に、「あの方のいうことは何でもし て下さい」と言う。これはこの2人にしかわからない 阿吽の呼吸があったのではないかと思う。

マリアにとって一番頼りになる息子、何でも相談し てきたイエスは、信頼に応えて母のためにいつも 最善を図って来た。 だから「何の関係があるか」と言われても驚かずに、 必ず何とかしてくれるはず、と信じていたのでしょう。 結局イエス様はその期待に応えるかのように動いた。

手伝いの人に、大きな水がめに水を満たさせて、 それをシェフのところに運ばせたら良質の葡萄酒に 変わっていた、と言う奇跡が起きた。弟子たちは初 めて奇跡を目の当たりにしてイエスの神性を信じた。 この奇跡は、形式化したユダヤ教のしきたりはすで に命を失っていたが、そこにイエスの福音が新しい 命の恵みをもたらしたことを象徴するものとされる。


Since 2020/6/7 Updated 2020/6/13