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2022年 9月25日
主日礼拝

説教
マタイの福音書 8:1-17

8:1 イエスが山から下りて来られると、大勢の群衆がイエスに従った。
8:2 すると見よ。ツァラアトに冒された人がみもとに来て、イエスに向かってひれ伏し、「主よ、お心一つで私をきよくすることがおできになります」と言った。
8:3 イエスは手を伸ばして彼にさわり、「わたしの心だ。きよくなれ」と言われた。すると、すぐに彼のツァラアトはきよめられた。
8:4 イエスは彼に言われた。「だれにも話さないように気をつけなさい。ただ行って自分を祭司に見せなさい。そして、人々への証しのために、モーセが命じたささげ物をしなさい。」
8:5 イエスがカペナウムに入られると、一人の百人隊長がみもとに来て懇願し、
8:6 「主よ、私のしもべが中風のために家で寝込んでいます。ひどく苦しんでいます」と言った。
8:7 イエスは彼に「行って彼を治そう」と言われた。
8:8 しかし、百人隊長は答えた。「主よ、あなた様を私の屋根の下にお入れする資格は、私にはありません。ただ、おことばを下さい。そうすれば私のしもべは癒やされます。
8:9 と申しますのは、私も権威の下にある者だからです。私自身の下にも兵士たちがいて、その一人に『行け』と言えば行きますし、別の者に『来い』と言えば来ます。また、しもべに『これをしろ』と言えば、そのようにします。」
8:10 イエスはこれを聞いて驚き、ついて来た人たちに言われた。「まことに、あなたがたに言います。わたしはイスラエルのうちのだれにも、これほどの信仰を見たことがありません。
8:11 あなたがたに言いますが、多くの人が東からも西からも来て、天の御国でアブラハム、イサク、ヤコブと一緒に食卓に着きます。
8:12 しかし、御国の子らは外の暗闇に放り出されます。そこで泣いて歯ぎしりするのです。」
8:13 それからイエスは百人隊長に言われた。「行きなさい。あなたの信じたとおりになるように。」すると、ちょうどそのとき、そのしもべは癒やされた。
8:14 それからイエスはペテロの家に入り、彼の姑が熱を出して寝込んでいるのをご覧になった。
8:15 イエスは彼女の手に触れられた。すると熱がひき、彼女は起きてイエスをもてなした。
8:16 夕方になると、人々は悪霊につかれた人を、大勢みもとに連れて来た。イエスはことばをもって悪霊どもを追い出し、病気の人々をみな癒やされた。
8:17 これは、預言者イザヤを通して語られたことが成就するためであった。「彼は私たちのわずらいを担い、私たちの病を負った。」

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当日の説教
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説教要旨

ツァラアトは昔の聖書ではらい病(今のハンセン氏
病)と訳されていたが、日本におけるハンセン氏病
に対する隔離など人権侵害の歴史を顧みると共に、
旧約のツァラアトの同定困難さもあって、らい病と言
う名前を使わず、ヘブル語のツァラアトのカタカナ表
記のままとしている。レビ記ではツァラアトの患者は
町の外に隔離され、病気の診断は祭司の仕事と規
定されている。治った時は祭司に見せて治ってい
れば献げ物をして治癒を認めてもらうとされていた。

カペナウムに集まった人々に紛れて、一人の患者
がイエスに近づき、「お心一つで清くして頂けます」
と信仰を告白してお願いした。イエス様は彼の信仰
と願いに応答して「わたしの心だ、清くなれ」と言われ、
すぐにその時ツァラアトは清められた。イエス様は
この事を人に話さないように、また規定通りに祭司
の所へ行って献げ物をして治ったことを認定しても
らいなさいと言われた。これまで町の外で隔離され
ていた生活から、家族の元に戻ったこの人の喜び
はどれほど大きかったろうか。

カペナウムでは百人隊長がイエスの元に来て、「私
のしもべが中風でひどく苦しんでいる・・」と願った。
イエス様が「行って治してあげよう」と言うと、あなた
を家にお迎えする資格は私にはない、と辞退した。
そして上官の命令は絶対で、部下が必ず従うという
軍隊組織にいる者として、「お言葉をください。そう
すれば僕は治ります。」と願った。

この世界を支配しておられる神さまとして、
イエス様の神性を信ずるとともに、そのよう
な尊いお方を家に迎える資格など自分に
ないことを告白したのである。異邦人であ
りながら、創造主である方を正しく畏れ敬
う百人隊長を、イスラエルにもこんな信仰を
見たことがない、とイエス様は賞賛された。
このような癒しは、イザヤ53:4に予言された
「苦難のしもべ」の憐れみ深い神の姿です。

Since 2022/9/21 Updated 2022/9/24