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2023年 1月22日
主日礼拝

説教
マタイの福音書 12:33-37

12:33 木を良いとし、その実も良いとするか、木を悪いとし、その実も悪いとするか、どちらかです。木の良し悪しはその実によって分かります。
12:34 まむしの子孫たち、おまえたち悪い者に、どうして良いことが言えますか。心に満ちていることを口が話すのです。
12:35 良い人は良い倉から良い物を取り出し、悪い者は悪い倉から悪い物を取り出します。
12:36 わたしはあなたがたに言います。人は、口にするあらゆる無益なことばについて、さばきの日に申し開きをしなければなりません。
12:37 あなたは自分のことばによって義とされ、また、自分のことばによって不義に定められるのです。」

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当日の説教
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説教要旨


マタイ12章では、イエス様はパリサイ人などユダヤ
教指導者が敵対する中で教えておられた。
イエスが病気や障害の人を助けておられた奇跡的
な癒しを、悪霊の頭ベルゼブルによるものだとして
批難するねじ曲がった言葉と、イエス様を自分たち
に都合の悪い邪魔者として殺そうとする彼らに、木
は実を見ればよい木かどうかわかる、と彼らの内心
の邪悪性を暴露する。イエス様が彼らを「蝮の子孫」
と呼ばれたのは、バプテスマのヨハネの引用でした。

罪を悔い改めて、その徴としてバプテスマを受けよ、
とのヨハネの教えに、続々と集まってバプテスマを
受ける人々の中に、パリサイ人などが大勢いるのを
見て、ヨハネは心の底からの悔い改めなしに外見
だけ整えようとする偽善に、彼らが血統を誇る「アブ
ラハムの子孫」ではなく、「蝮の子孫」であると指摘し
た。良い木は良い実を結ぶ。良い人は良い蔵から
良いものを出す。人は心に満ちていることを語るの
だから蝮の子孫から良い言葉が出る筈がない。

人は自分が言った言葉の責任を問われる、夫々自
分が発した言葉によってさばかれると言われる。
「舌は死の毒に満ちている。私たちは舌で主をほめ
称え、同じ舌で神の似姿に作られた人間を呪う。」
(ヤコブ3:8-9)と言われている。言葉は刃のように
人を傷つけ、殺すこともある。交通事故で家族を失
った人が、交通事故防止を訴える活動にたいして、
「金のためにやっているとしか思えない」と、いわれ
のない攻撃をネット上で浴びせた男が捕まって名
誉棄損で有罪になった。 

家族を失って悲しみの中にある人を謂われな
く批難することがどうしてできるのか、その心の
冷たさにぞっとしたが、ネット上で非難が炎上
する時、そこに同調する動機に、心理的に正
義感がある、と言われている。自分が正しいこ
とをしている、と思い込む心にパリサイ人と同
じものがないだろうか。心痛む人のそばに立
たれ、ともに悲しみを負って下さる主に感謝し、
主に倣いたい。


Since 2023/1/17 Updated 2023/1/22