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2023年 10月22日
主日礼拝

説教
神の試験

創世記22章1-14節


22:1 これらの出来事の後、神がアブラハムを試練にあわせられた。神が彼に「アブラハムよ」と呼びかけられると、彼は「はい、ここにおります」と答えた。
22:2 神は仰せられた。「あなたの子、あなたが愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そして、わたしがあなたに告げる一つの山の上で、彼を全焼のささげ物として献げなさい。」
22:3 翌朝早く、アブラハムはろばに鞍をつけ、二人の若い者と一緒に息子イサクを連れて行った。アブラハムは全焼のささげ物のための薪を割った。こうして彼は、神がお告げになった場所へ向かって行った。
22:4 三日目に、アブラハムが目を上げると、遠くの方にその場所が見えた。
22:5 それで、アブラハムは若い者たちに、「おまえたちは、ろばと一緒に、ここに残っていなさい。私と息子はあそこに行き、礼拝をして、おまえたちのところに戻って来る」と言った。
22:6 アブラハムは全焼のささげ物のための薪を取り、それを息子イサクに背負わせ、火と刃物を手に取った。二人は一緒に進んで行った。
22:7 イサクは父アブラハムに話しかけて言った。「お父さん。」彼は「何だ。わが子よ」と答えた。イサクは尋ねた。「火と薪はありますが、全焼のささげ物にする羊は、どこにいるのですか。」
22:8 アブラハムは答えた。「わが子よ、神ご自身が、全焼のささげ物の羊を備えてくださるのだ。」こうして二人は一緒に進んで行った。
22:9 神がアブラハムにお告げになった場所に彼らが着いたとき、アブラハムは、そこに祭壇を築いて薪を並べた。そして息子イサクを縛り、彼を祭壇の上の薪の上に載せた。
22:10 アブラハムは手を伸ばして刃物を取り、息子を屠ろうとした。
22:11 そのとき、【主】の使いが天から彼に呼びかけられた。「アブラハム、アブラハム。」彼は答えた。「はい、ここにおります。」
22:12 御使いは言われた。「その子に手を下してはならない。その子に何もしてはならない。今わたしは、あなたが神を恐れていることがよく分かった。あなたは、自分の子、自分のひとり子さえ惜しむことがなかった。」
22:13 アブラハムが目を上げて見ると、見よ、一匹の雄羊が角を藪に引っかけていた。アブラハムは行って、その雄羊を取り、それを自分の息子の代わりに、全焼のささげ物として献げた。
22:14 アブラハムは、その場所の名をアドナイ・イルエと呼んだ。今日も、「【主】の山には備えがある」と言われている。
ファン・グオホア師

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当日の説教


説教要旨


 

 神さまはアブラハムの信仰生活の中で3回大きな試験を与えました。

 1回目…創世記12章1-5節。神さまは彼に自分の民族と家を離れて、まだ行き先がわからないところへ出て行くように呼び出されました。

 2回目…創世記12章1-3、15章6節8節、18章9-14節、ヘブル11章8-13節では、神さまがアブラハムに約束されたことが実現する前、25年間という時間の中で、神さまは真実であり信じることのできるお方であり、約束されたことは必ず実現することを信じるようにお求めになりました。

 3回目…創世記22章1-14節で、神さまはアブラハムに約束の子を献げるように求めました。この試験はアブラハムの信仰に対する最も大きな試験でした。この時のアブラハムの信仰はある高さに達していたでしょう。神さまは彼に今回の試験を通して正しい選択をすることを求めておられました。これよりも前にアブラハムの信仰生活の中で、すでに2回の大きな試験がありました。彼は神を信じて良い成績を収めていました。今回の試験は神さまの満足する成績を収められるでしょうか。

 22章1節「これらの出来事の後、神がアブラハムを試練にあわせられた。」神さまが試練に遭わせられる前提は何でしょうか。それは、与えたいという思いです。例えば神さまがアブラハムに自分の故郷。民族、家を離れて神さまの示されたところへ行きなさいという試験を与えた時のように。神さまは、アブラハムが待つこと、神さまの約束を待つことを求められました。それがどんなに時間のかかることでも。アブラハムは神さまに命じられたとおりに故郷を離れ、待ち続けました。そして25年の時が経って、神さまはご自分の友であるアブラハムに、再び試験をお与えになったのです。

 22章2節。神さまの今回の要求は、神さまの約束の子を全焼のささげ物として神さまに献げるというものでした。神さまがお命じになったことに対して、アブラハムはどのように答えたでしょう。

 22章3節。朝早く、アブラハムは全ての荷物を準備して、神さまが命じられた場所へ向かいました。2節で、神さまはわたしがあなたに告げる山の上で献げなさいと命じられ、3節で、アブラハムは神さまの命じられたとおりに行ったのです。

 4-10節で、アブラハムが神さまに命じられたとおり、自分の息子イサクを献げたことが書かれています。ここには少しの迷いや拒絶もみられません。彼は完全に神さまを信じていました。これはただ盲目的に信じていたのではありません。これが生きた信仰であり、成長し続ける信仰なのです。彼は神の真実と御力を堅く信じていました。自分と妻が年老いてからでも子どもが生まれた。神さまは無から有を生じさせることのできるお方であると。

 11-14節.神さまはアブラハムに言われました。「わたしは、あなたが神を恐れていることがよく分かった。あなたは自分のひとり子さえ惜しむことがなかった」そして神さまは、どうされたでしょう。

 14節.神さまは私たちに必要なもの全てを備えてくださるお方です。アドナイ・イルエ=主が備えてくださる。

 神さまは私たちの全てをご存じです。私たちの信仰も弱さも私たちが求めているものも。神さまは私たちの信仰に応じて、それぞれにふさわしい試験を信仰生活の中で用意しておられます。私たちの信仰を訓練し、更に真実なものとし、しっかりした基礎を作るために。神さまが試験を与えるのは、私たちを愛しているからです。私たちはこの試験を通して、更に神さまを経験し、神さまが真実な生きておられるお方であることを更に知ることができますように。


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